健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

カテゴリ: 病因

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乳がんのリスクファクターとなる遺伝子についての研究論文が、2報発表された。一本目のNature誌に発表された論文では、10万例を超える乳がん患者について遺伝子型が調査され、65の新たな遺伝子変異が発がんリスクに関連するものとして同定された。

もう一方のNature Geneticsに発表された論文では、Estrogen受容体(ER)陰性の乳がんに限定して研究が行われ、関連するものとして10の遺伝子変異が特定された。ER陰性の乳がんは陽性のものよりも例数は少ないが、予後が悪いことが知られている。

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乳がんは米国において皮膚がんに次いで女性に多く見られるがんである。2017年には25万人が新たに乳がんを発症し、4万人がこの病気で死亡すると推定されている。乳がんによる死の原因の多くは、肺や骨などの他の臓器への転移によるものだ。

肥満は良く知られた乳がんのリスクファクターである。更年期を迎えた女性のうち、肥満の人は健康的な人に比べて20から40 %ほど乳がんにかかるリスクが大きいことが知られている。また、肥満は乳がんの転移を引き起こしやすく、生存率を下げることも知られていた。しかしながら、そのメカニズムについてはこれまで明らかにされてこなかった。

ドイツの研究グループは、あるサイトカインによってacetyl-CoA-carboxylase 1 (ACC1)の活性が低下することが、肥満によって乳がんの転移が促進されるメカニズムであることを突き止め、Cell Metabolism誌上で発表した。

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がん研究において、1950年代から議論されている基本的な疑問のひとつに「普通の細胞が癌細胞に変化するのに必要なDNA変異はいくつか?」という問いがある。Wellcome Trust Sanger Instituteの研究チームが最近Cell誌に発表した論文によれば、その答えは「10個かそれ以下」だそうだ。

同研究グループと共同研究者らは、分子進化論で用いられる統計学的手法を応用することで、細胞の癌化に関与している遺伝子を特定する手法を開発した。これを用いて、29種類の癌から集めた7500のサンプルを分析した。そして、29種類のがんにおいて発癌に重要と考えられる遺伝子を分類した。その結果、肝臓がんでは平均で4つの遺伝子変異で癌化が引き起こされ、大腸がんでは平均で10個程度であった。

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現代社会では生活習慣の変化によって、肥満やメタボリックシンドロームが大きな問題となっている。これらの問題を解決しうる方法として、最近では断食が注目を集めている。

これまでの研究によって、定期的な断食の良い影響として、酸化ストレスや炎症の抑制、インスリンの働きの改善、老化を遅らせるといった効果が報告されている。これらの事実から、5日間は普通の食事をして、2日間は断食をするという「5:2ダイエット」と呼ばれる食習慣がポピュラーになりつつある。

カロリーを制限することが健康に良いという証拠は集まってきているが、どのような理由で断食が良い影響を与えるのかは、まだ解明されていない。トロント大学の研究チームは、定期的な断食がもたらす体への影響を動物実験により研究し、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞が重要な役割を果たしていることをCell Research誌に発表した。

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心臓弁の疾患と高血圧の間の強い関連が、高所得の国で初めて証明された。PLOS Medicine誌に論文が掲載された研究では、イギリスの550万人の成人を10年間に渡って調査し、若くして高血圧になった場合には、将来、僧房弁逆流症を起こすリスクが高くなることを証明した。

僧房弁逆流症は、僧房弁の閉塞不全によって血液が逆流することで、心臓の機能が低下する病気で、息切れ、疲れ、胸の痛みなどを引き起こし、深刻な場合には心不全に至ることもある。

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