健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

カテゴリ: 創薬

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ジカウイルスに対するDNAワクチンの初期の臨床試験が行われ、期待の持てる結果が得られた。New England Journal of Medicine誌上で発表された。

ジカウイルスは、妊婦が感染すると、その新生児に小頭症を引き越すことで知られている。今回の臨床試験では、Inovia Pharmacceuticalsと、GeneOne Life Scienceにより開発された抗ジカウイルスDNAワクチンが試された。

今回のDNAワクチンは、ジカウイルス抗原を含むプラスミドDNAで、40人の患者は皮下に三回DNAワクチンを投与された後、プラスミドDNAを細胞内へ導入するために、電流による刺激を与えられた。これによって、プラスミドDNAから細胞内でジカウイルス抗原が翻訳される。

今回の臨床試験では、すべての患者で抗ジカウイルス抗体が体内に産生されることが確認された。

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脳副腎白質ジストロフィー(CALD)に対する遺伝子治療の臨床試験が最近行われ、治療を受けた患者のうち、88%の患者で病気の進行が抑えられたことが報告された。

CALDは、若い男児に好発する神経変性疾患で、診断から10年以内に命を落とすことが多い。

New England Journal of Medicineに発表された論文では、遺伝子治療を受けた17人の患者のうち、15人で病気の進行が抑えられ、2年以上にわたって神経の働きが保たれた。

今回の臨床試験は、単一遺伝子を標的にした遺伝子治療の治験で最大のものであり、bluebird bio社の協力により行われた。

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エイズ


米国NIHと製薬会社Sanofiは、HIVに対する新規抗体を共同開発した。この人工的に作製された抗体は、HIVの変異株のうち、99 %の株に対して効果があるという。

この人工抗体の臨床応用を目指して、2018年には臨床試験が始まる見込みだ。

この研究成果は、Science誌に掲載された。

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がんの免疫療法は、次世代の治療法として期待されている。マサチューセッツ総合病院の研究チームは、新型の免疫療法である「CAR T細胞療法」の注目に値する臨床試験の結果を、NewEngland Journal of Medicine誌に発表した。 

報告によれば、CAR T細胞療法によって、これまで治療の難しかったがんの完全寛解が得られたという。今回の試験では、脳に転移したがんの一種であるDLBCL(diffuse large-B-cell lymphoma)のうち、抗がん剤に耐性を示すものに対して行われた。今回の結果は、世界初のCAR T細胞療法の中枢神経への応用例であるという。

CAR (chimeric antigen receptor) T細胞療法は、患者自身のT細胞に対して遺伝子改変を加え、標的のがん細胞に特異的な抗体を発現させる。今回の試験では、B細胞がんに多く発現するCD19を標的とした、JCAR017が試験された。


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脳研究者


iPS細胞を用いて作製された神経細胞が、パーキンソン病モデルのサルで機能することが証明された。京都大学の研究チームが、Nature誌に発表した。動物実験に成功したことにより、ヒトでの臨床試験に道が開かれた。

パーキンソン病では、神経細胞の一種であるドパミン(DA)神経細胞が特異的に失われる。研究チームは複数のiPS細胞系列から作製したDA細胞をパーキンソン病のサルに移植したところ、ES細胞由来のDA神経と同様の効果が得られた。iPS細胞はES細胞よりも、はるかに容易に入手できる等の理由から、臨床応用する上で大きな利点がある。

また研究チームは、治療効果には「質」の高いDA細胞を用いることが重要であることを示し、Dlk1などの遺伝子が「質」の指標となる可能性について、今後、研究を行っていく。


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