健康科学速報

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カテゴリ: 生活習慣病

現代社会では生活習慣の変化によって、肥満やメタボリックシンドロームが大きな問題となっている。これらの問題を解決しうる方法として、最近では断食が注目を集めている。

これまでの研究によって、定期的な断食の良い影響として、酸化ストレスや炎症の抑制、インスリンの働きの改善、老化を遅らせるといった効果が報告されている。これらの事実から、5日間は普通の食事をして、2日間は断食をするという「5:2ダイエット」と呼ばれる食習慣がポピュラーになりつつある。

カロリーを制限することが健康に良いという証拠は集まってきているが、どのような理由で断食が良い影響を与えるのかは、まだ解明されていない。トロント大学の研究チームは、定期的な断食がもたらす体への影響を動物実験により研究し、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞が重要な役割を果たしていることをCell Research誌に発表した。

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心臓弁の疾患と高血圧の間の強い関連が、高所得の国で初めて証明された。PLOS Medicine誌に論文が掲載された研究では、イギリスの550万人の成人を10年間に渡って調査し、若くして高血圧になった場合には、将来、僧房弁逆流症を起こすリスクが高くなることを証明した。

僧房弁逆流症は、僧房弁の閉塞不全によって血液が逆流することで、心臓の機能が低下する病気で、息切れ、疲れ、胸の痛みなどを引き起こし、深刻な場合には心不全に至ることもある。

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製薬会社Amgenの研究者らは、肥満の動物を使った実験で痩せる効果のあるタンパク質を開発した。このタンパク質を使うことで肥満の治療が可能かもしれない。Science translational medicine誌に発表された。

研究チームは、肥満のマウスと肥満でないマウスの分泌タンパク質をマイクロアレイで比較することで、macrophage inhibitory cytokine 1/growth differentiation factor 15 (GDF15)と呼ばれるタンパク質が肥満の動物の肝臓や脂肪組織に増加していることを突き止めた。しかも、マウスだけでなく、肥満のラットや人間でも血中のGDF15量が増加していた。

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米国の3,000万人に及ぶ糖尿病患者のうち、90 %はⅡ型糖尿病に分類される。Ⅱ型糖尿病では、体内で分泌されたインスリンが効果を失い、正常に血糖値を低下させられないことが原因となっている。このⅡ型糖尿病に用いられる薬剤のひとつとして、glucagon-like peptide-1 (GLP-1)受容体作動薬のsemaglutideが用いられるが、現時点で、この薬剤は注射により投与する必要がある。

より簡便な経口投与の実現を目指して、錠剤型のsemaglutideの臨床試験が現在イギリスで行われている。今回発表された第二相臨床試験では、26週間にわたる試験によって、錠剤型semaglutideの血糖値制御効果が確認され、プラセボとの有意な差が確認された。この結果により、錠剤型semaglutideの治験は、より大規模な第三相臨床試験へと進む見込みだ。

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心臓血中カルシウム濃度は、致死的な突然の心停止を予見するための検査に使える可能性がある。Cedar-Sinai Heart Instituteの研究チームが発表した。

突然の心停止(SCA)は、いったん起こると90 %の患者が死に至る危険な状態で、これを起こした患者の70 %には心臓病の既往歴がないことから、現在のガイドラインでは予想することが難しかった。

そこで研究チームは、SCAを簡単かつ安価に予見するための因子を探索した。その結果、血中カルシウム濃度が低い患者群では、SCAがより頻発することを突き止めた。

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