健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

カテゴリ: 生活習慣病

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塩分の過剰摂取が高血圧を引き起こすことは良く知られているが、新たな研究によって、腸内細菌がこれを防ぐ可能性があることが報告された。


ドイツとアメリカの共同研究チームは、ある種の健康に良い腸内細菌(プロバイオティクス)が食塩を多く含む食事にどのように影響するかを研究し、プロバイオティクスに高血圧を防ぐ効果があることをNature誌で発表した。


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新たな研究によって、アスプロシン(asprosin)と呼ばれるホルモンが脳内で空腹を感じさせるメカニズムが解明された。この発見は、肥満や体重過多の治療に役立つかもしれない。


アスプロシンの発見と機能


アスプロシンは、脂肪から産生されるホルモンで、肝臓でグルコースの血中への放出を促すことにより、血糖値を制御している。

このホルモンは、2016年に新生児早老症様症候群(Neonatal progeroid syndrome, NPS)患者の研究の中で発見された。

NPSは、非常に稀な遺伝病で、症状の一つとして体脂肪が蓄積できないことから異常に痩せているという特徴がある。研究者らは、NPS患者の持つ遺伝子変異として、アスプロシンの機能が失われるものがあることを突き止めた。


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最近、糖尿病研究者の間で、カロリー制限によってⅡ型糖尿病が治るかもしれないというアイデアが注目を集めている。 これまで、そのメカニズムは明らかでなかったが、新たな研究がメカニズムの一端を明らかにした。


糖尿病とは


世界的にⅡ型糖尿病の患者は増えており、この35年間で4倍近くになっている。1980年には患者数は1億800万人だったが、2014年には4億2200万人に増加している。日本には700万人の糖尿病患者がおり、糖尿病予備軍を含めると2000万人に達するとも推定されている。

糖尿病の多くはⅡ型糖尿病に分類され、血糖値を下げるインスリンが効きにくくなることが原因である。過剰な体重がこの病気の主な原因の一つとされる。


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唐辛子を食べることで塩分の摂取量を下げられる可能性が、科学的な調査で示された。

塩分の取りすぎが体に様々な悪影響を及ぼすことは良く知られている。そのため、世界中の健康に関する機関が減塩の必要性を訴えている。例えば、世界保健機関(WHO)は、慢性疾患を減らすためには塩分摂取を現在よりも30 %減らすべきだと考えている。米国CDCは、過剰な塩分摂取は、心臓疾患や心臓発作の主要なリスク要因である高血圧を招くと警告している。American Heart Associationによれば、一日の塩分摂取量はナトリウム換算で2.3 gに抑えるべきだとしている。

減塩が健康のためになることは明らかだが、これを無理なく進めるにはどのような方法が良いだろうか?

最近の研究によれば、唐辛子の辛味がその助けになるかもしれない。中国の研究グループがHypertension誌上で発表した研究によれば、辛い物を食べることで脳の神経細胞のプロセスが変化し、塩分摂取を無理なく抑えられるという。

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Ⅱ型糖尿病は、血中のグルコース濃度を制御する機能をもつインスリンに体が反応しにくくなることで起こる。このⅡ型糖尿病の症状を抑える薬として、現在はチアゾリジンジオン(thiazolidinedione)類などが用いられるが、体重の増加を含む副作用が問題となっている。

コロンビア大学の研究グループは、体重増加などの副作用の少ないⅡ型糖尿病薬となりうる候補化合物を化合物スクリーニングによって発見したことを発表した。この論文はCell誌に掲載された。

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