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集団での音楽療法が、線維筋痛症の女性患者の精神状態を改善し、不安を減らすのに有効だとする臨床試験の結果がスペインの研究チームから報告された。

この論文は、Journal of Music Therapy誌に発表された。


現在、線維筋痛症の治療法は、薬を使う方法と使わない方法とがある。しかし、薬物のは限られた有効性しか持たず、ある種の臓器への副作用を引き起こし、公共医療の負担を増す結果になっている。

その結果、研究者らは、心理学的な治療法へとより重点を置いてきている。そのような治療法は、線維筋痛症の症状を和らげ、患者が病気とうまく付き合っていく方法を学ぶ助けになる。

以前からの研究によって、音楽療法は痛みを減らし、情緒的な苦痛や薬物の使用を抑制することが示されてきた。

特に線維筋痛症に対しても、音楽とリラクゼーション療法や誘導イメージ療法を組み合わせることで、リラックスした状態を作り出して、痛みと抑うつ状態を避けられるという効果が報告されている。

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GIM療法などの音楽療法が線維筋痛症に有効か


誘導イメージ療法と音楽(GIM)療法は、体をくつろがせ、認知と感情に刺激を加え、社会的な関係性の形成を促すことを目的としている。画像を見ることで、身体的感覚、感情、記憶、思考が誘起される。

これまでの研究で、GIM療法は患者の気分と生活の質を改善させ、不安、うつ、怒り、疲労、混乱の減少につながることが示されている。

しかし、特に線維筋痛症患者に対しては、GIM療法や集団で行う音楽イメージ療法(GrpMI療法)の有効性は評価されていなかった。

研究チームは、12回のGrpMI療法による治療が、女性の線維筋痛症患者にどれくらい有効かを評価することを研究の目的にした。特に彼らは、患者の精神状態、機能的能力と健康、痛みの感覚、不安、うつの変化について評価を行った。

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研究者らは、治療直後と治療三か月後に、GrpMI療法を行ったグループと対照グループを比較した。彼らは、治療の前後での比較も併せて行った。

合計70人の線維筋痛症の女性患者(35歳から65歳、平均51歳)がスペインで集められ、無作為にGrpMI療法のグループ(40人)か対照グループ(30人)に振り分けられた。

GrpMI療法は、認定された音楽と、心理学者でもあるGIMセラピストによって行われた。被験者は、8人ずつの5グループに分かれてGrpMI療法を受けた。

患者は、主にクラシック音楽を聴いた後に、彼らの経験を報告した。音楽の長さは、6.36分間から18.30分間であった。患者らは、画像に意味を与え、彼らの生活と関連付けるように求められた。

この調査の結果、治療前のスコアに比較して、GrpMI療法を受けた女性では、治療直後の精神状態が大幅に改善し、機能的能力と健康、痛みの感覚、不安、うつに対する線維筋痛症の影響が減少した。

この療法による効果は、精神状態を除いて、治療から三か月後の時点でも持続していた。

対照グループの女性では、治療直後には不安とうつの減少が見られたが、三か月後にはそれらの効果は見られなかった。

GrpMI療法のグループと対照グループを比べると、治療直後ではGrpMI療法のグループで精神状態のスコアが上昇し、不安が減少した。ただし、この違いは三か月後には見られなかった。

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これらの結果は、過去の研究と合致するものであり、GrpMI療法が、社会的能力を養成し、患者の座ってばかりいる生活スタイルの傾向を防いだためだろうと研究者らは述べた。

今回の調査の限界として、研究チームは、予想よりも参加者が少なかったことで、グループ間の違いを見つけ出す能力が限定された可能性について言及した。

総合して、「この発見は、GrpMI療法が線維筋痛症の女性の健康状態を改善し、不安を減らす効果があるという予備的な証拠を与える」と研究チームは述べた。

この発見は、GrpMIが痛みの強さやうつ状態を減らし、線維筋痛症が機能的能力と健康に与える影響を軽減する助けになることを示唆している」とも彼らは付け加えた。

ただし、研究チームは、治療効果をよりよく評価するためには、さらなる研究が必要だと注意を促した。







 参考:Music Therapy May Improve Well-being, Reduce Anxiety in Fibromyalgia Patients, Trial Suggests