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新たなAmerican Academy of Neurology(AAN)によるガイドラインでは、多発性硬化症(MS)患者に可能な限り早期に疾患修飾療法の開始を検討することが推奨されている。

このガイドラインでは、治療の変更や停止についても提示されており、2018 AAN Annual Meetingで発表された。

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二つの多発性硬化症の団体、Multiple Sclerosis Association of AmericaとNational Multiple Sclerosis Societyはいずれも、このガイドラインを支持している。

MS症状の制御を助ける目的の治療とは異なり、疾患修飾療法の目的は、再発数を減らし、病気の進行を遅らせることだ。

「MSの人々に対する治療法は、この10年で大きく変わりました。我々は今や、数多くの疾患修飾療法の選択肢によって、長期間にわたるMSの影響を抑え、進行を遅らせることでMS患者を助けることができるかもしれません」
とCleveland ClinicのAlexander D. Rae-Grant医師はプレスリリースの中で語った。

AANの専門家チームは、MSの疾患修飾療法の使用に関する科学研究を再検討した。その目的は、再発寛解型、一次進行型、二次進行型MSおよびその前段階のCISの患者に対して疾患修飾療法の開始、変更、停止に関する方針を作ることだった。

合計30件の方針が作られ、そのうち17件は疾患修飾療法の開始と治療を受けるべき患者に関するもので、10件は治療法の変更、3件は治療の停止に関するものだった。

「この実践的なガイドラインは、MSの疾患修飾療法の開始、変更、停止を考慮する際の意思決定の複雑さを反映している」とチームは記した。それゆえ、ガイドラインには、医師が患者と疾患修飾療法について相談すべき時期や、治療の継続性、費用、副作用の可能性などを考慮する必要性も含まれている。

専門家チームは、MS症状は通常、時間が経つほど悪くなるため、治療開始はできる限り早期のほうが良いことを見つけ出した。

ガイドラインによれば、再発率などの病気のプロセスを遅らせる効果について、薬剤によっては強い医学的証拠が見つかった一方で、中程度あるいは弱い証拠しか持たないものもあった。治療の中でMS患者が再発を経験した場合には、専門家らは、より疾患活動の再発リスクが少ない薬剤への変更を推奨している。

このガイドラインは、また、疾患が安定した時に治療の停止を考慮する患者の場合にも触れている。現在のところ、この場合に関する証拠が少ないため、MS治療を停止する利点とリスクを分析する研究が必要だと専門家らは記した。

特定の患者について、どの治療をどのような順番で行うかについては、広く受け入れられるアプローチが未だに必要とされている。同様に、MS治療法が効果を上げているかどうかを確認する血液検査の方法も欠けている。治療法のいくつかは、男性および女性の生殖能力の健康にリスクを示すため、このガイドラインでは女性に向けて、妊娠と疾患修飾療法に関する方針も示されている。また、医師に対して患者の妊娠に関するプランを相談するよう推奨している。

MS患者は、どのような治療法であっても、開始や変更前に医師とその治療の利点とリスクについてよく検討するべきだとガイドラインには付け加えられている。

将来、MS研究の進展に応じた再分析を通じて、ガイドラインは改定されていく必要があるだろうと研究者らは述べた。






参考:#AAN2018 – New AAN Guideline Favors Advising Patients to Use DMTs Early in Disease Course