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多発性硬化症(MS)の進行を遅らせる上で、疾患修飾療法を早い段階で始めることが最も有効であることが大規模調査で明らかになった。

このデンマークでのデータは、American Academy of Neurologyの2018 Annual Meetingで発表された。


MSの治療開始時期は、生存期間を延ばすためだけでなく、病気の悪化を食い止める上でも決定的であると考えられてきた。

この研究では、研究チームは、疾患修飾療法を早期開始した場合と遅く開始した場合とを比較し、長期効果の違いが評価された。彼らは、デンマークの二つの調査で登録された3,795人のMS患者を分析した。

被験者は、治療の開始時期によって二つのグループに分けられた。早期治療とは、MS症状が現れてから2年以内に開始した場合と定義され、2,316人の患者が該当した。遅く治療を開始したグループには、1,479人のMS患者が含まれ、病気の発症から2年から8年の間に治療を開始していた。

患者は平均で10年間追跡調査され、その間の障害の進行や生存率などが評価された。

身体障害はEDSS(Expanded Disability Status Scale)スコアによって評価され、スコアが高いほど障害度が高いことを意味する。この調査では、患者がEDSSスコアが6に達するまでの時間が評価された。EDSSスコアが6とは、中程度から重度の身体障害を示唆している。

データによれば、治療を遅く開始した患者では、病気の進行が早まる確率が28%高く、EDSSが6に達する時間も早期開始に比べて短かった。

このリスクは、女性ではより高いことがわかった。治療が遅れた場合でEDSSが6に達する確率は、男性では早期治療の場合と比べて9%高いだけなのに対し、女性では39%高かった

治療開始時期の違いは、死亡率には影響を与えなかった。

これらの発見は、疾患修飾療法を遅く開始した患者は、早期開始に比べてより病気の進行が速まりやすいことを示している。ただし、治療の開始時期は死亡率には影響しない。

研究チームは、彼らの結果は「早期治療の枠組みを支持している」と結論付けた。







参考:#AAN2018 — Early Treatment Delays MS Disease Progression But Does Not Affect Death Rate, Study Suggests