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大規模な調査によって、第一世代の疾患修飾療法は多発性硬化症(MS)患者の感染症リスクを高めないことが証明された。

疾患修飾療法は、免疫系に作用して炎症を抑えることで、MSの再発リスクを下げるために用いられる。病気の治療には役立つものの、これらの治療法は免疫系を抑制するため、感染症のリスクを高める懸念もある。

多くの臨床試験では、疾患修飾療法の短期的な副作用のみが評価されてきた。

今回の研究を行ったカナダのチームによれば、これは疾患修飾療法の長期的な感染症リスクへの影響を調査した最初の大規模研究だ。


この論文は、Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry誌に掲載された。

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研究チームは、カナダのブリティッシュコロンビア州の保険行政からの母集団データを用いた。彼らは、6,793人のMS患者を同定し、そのうち73.6%は女性であった。最初にMS関連の事柄が起こった年齢の平均は、45.4歳であった。

平均で患者は8.5年間(4.6年から12.7年)追跡調査され、約四分の一(25.3%)の患者が少なくとも一回、疾患修飾療法の処方を受けていた。

これらの患者のなかで、最も一般的な感染症は、上気道、尿路、皮膚でのものや、気管支炎および肺炎であった。

第一世代の疾患修飾療法であるβ‐インターフェロン(アボネックス、レビフ)やグラチラマー酢酸塩(コパキソン、グラトパ)は、無治療の場合と比較して、感染症による医療機関の受診を有意に増加させないことが発見された。

しかし、より新しい第二世代の疾患修飾療法は、感染症のリスクを増加させるという結果が得られた。第一世代と比較すると、第二世代の治療法は、感染症のリスクを53%増大させた。これは特に第二世代のタイサブリ(ナタリズマブ)で顕著であった。

最も一般的な感染症のなかで、第一世代の疾患修飾療法は無治療の場合と比較して、肺炎の感染リスクをむしろ低下させた。第二世代の治療法は、無治療の場合と比べて上気道の感染症リスクを58%増加させた。

ただし、第一世代と第二世代のいずれの治療法も、入院を必要とする感染症のリスクを増加させることはなかった。








参考:First Generation Disease-modifying Therapies Pose Low Infection Risk in MS, Study Finds