学振の採否を決める要素は何か?

学振DCに採用されるためには、書類と面接による選考プロセスを勝ち抜かなければいけません。採択率は例年、DCなら20-30 %、PDなら10-20 %の間で推移しており、なかなかの高倍率になっています。

書類選考で非常に高い評価を得られれば(DCなら上位10%くらいか?)、面接に進むことなく採択されることもあります。面接に進むにしても、とにかくまずは、一次選考である書類審査で高評価を得ることが必要です。


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本題に入る前に、他にも学振関係の記事を書いているので紹介したいと思います。ぜひそちらもご覧ください。

学振制度について知る

申請書を書く上で重要な一般的注意事項


僕がPDや海外PDの受入先を選んだ時の話

業績が少なく不利な状況からの逆転を目指す人のために

申請書の書き方についてもっと具体的に知りたい人には

面接に回されてしまったら・・・


それでは、本題です。


書類審査で評価されるポイントは、大きく分けて二つです。
  1. これまでに何を達成したか(研究業績)
  2. これから何をするのか(研究計画)


「これまでに何を達成したか」
、つまり研究業績は、あなたの研究者としてのバックグラウンドや、能力、および将来性を知るための重要な要素となります。たくさんの研究業績を挙げている人は、きっと優秀な人材に違いない、と審査員は判断します。

また、あなたのバックグラウンドを知ることで、これからの研究計画において自分の長所を活かせているか、どれくらい実現性があるのか、あるいは大きな挑戦を含んでいるか等を審査員が判断する助けになります。

「これから何を達成しようとするのか」、つまり研究計画は、申請書の最も重要な部分といっても過言ではありません。

おもしろく、かつ説得力のある研究計画がなければ、良い研究業績があっても高い評価は得られないでしょう。あなたが今後どんなことに挑戦しようとするのか、それを直接に表現するわけですから、研究計画にはあなたの研究者としてのビジョンや将来性が如実に表れます。


研究業績のボーダーライン


学振DCには、修士2年時(医学系などは博士1年時)に申請するDC1と、博士1年あるいは2年時に申請するDC2とがあります。

DC1とDC2では、必要とされる研究業績も、少し変わってくる感覚があります。DC2のほうが研究キャリアが長い分、当然ライバルの実力も上がりますから、DC1よりもたくさん業績が必要かも知れません。

感覚的に言えば、DC1であれば、査読付き論文がなくても十分に戦えますが、DC2であれば一本くらいは査読付き論文があればいいなという感じです。ただし、
DC2であっても論文なしで採択された人も何人も知っています。

DC1であれば、査読付き論文や総説がある人は、かなり有利でしょう。論文でなくても、機会を捉えて、学会でポスターや口頭発表をしておくことが重要です。業績欄になにも書くことがないのでは、審査員の印象も悪くなります。

ただしこの感覚は、僕のいる分野である化学・生物学の話で、分野が変われば求められる業績も変わってくるでしょう。

僕がDC1を取った時の業績は、論文なし、国内学会発表2件、特許1件、以上。業績欄はスカスカでした。 DC1では、まわりもみんな、まあ、こんなものでした。

ちなみに、PDを取ったときは、論文1件(筆頭著者)、海外学会4件(口頭3件、ポスター1件)、国内学会10件くらい、特許1件、受賞2件でした。その後、海外PDを取ったときは、論文2件(主著、共著1件ずつ)、海外学会5件(口頭3件、ポスター2件)、国内学会10件くらい、特許1件、受賞4件でした。

たぶん、これはPDを戦える最低限レベルの業績でしょう。でも論文が一本あれば、申請書の出来さえ良ければ、勝てる可能性もあるようです。