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ジャガイモのたんぱく質を摂取すると、筋肉のたんぱく質産生が促進されるという研究結果が報告されました。

この研究によれば、ジャガイモに含まれる高品質のたんぱく質が筋肉量を維持するのを助けるということです。

ジャガイモは通常、炭水化物とみなされがちですが、健康に良くや地球環境にやさしいたんぱく質源としても重要かもしれません。



たんぱく質の源としての植物


たんぱく質を摂取するには、動物の肉を食べるのがよいと一般には考えられているかもしれませんが、実は植物もたんぱく質源として重要です。

2019年のレビューによれば、いくつかの植物を摂取することで、筋肉の維持に必要なたんぱく質を得ることが可能です。

ただし、植物は消化しにくいため、植物に含まれるたんぱく質の一部は吸収できない場合もあります。一方で、動物の肉は比較的消化が簡単なため、たんぱく質の源として広く認識されています。


植物を主とした食事習慣


植物を中心にした食事は、健康に良いことや地球環境への負荷が低いことから、世界的に注目されています。

食事の質の低さやカロリーの摂りすぎは、慢性的な病気につながります。

また、最近の世界的な食物需要の高まりが、地球資源の枯渇を招き、将来の環境や食物生産を危険にさらす可能性もあります。

そのような背景から、今回の論文を発表したカナダの研究チームは、ジャガイモに由来するたんぱく質の効果を検証しました。ジャガイモは炭水化物を多く含む食品として一般に知られていますが、適切な方法でたんぱく質を抽出すれば、人類のたんぱく質消費量の一部を支えられる程度のたんぱく質を得ることが可能だそうです。

一般に、動物由来のたんぱく質を生産するためには、植物の場合に比べてはるかに多くの土地と資源を必要とします。ある研究によれば、植物由来のたんぱく質は、牛と卵から得られるたんぱく質に比べて、それぞれ20倍と2倍の効率で生産できるそうです。

したがって、植物由来のたんぱく質が我々の体に与える影響を理解することが重要になってきます。


ジャガイモ由来のたんぱく質は筋肉の生合成を促進する


ジャガイモ由来のたんぱく質の効果を検証するため、日常的にたんぱく質を十分に摂取している20代の女性たちが対象とされました。

被験者は二つのグループに分けられ、一方にはジャガイモ由来のたんぱく質を通常の摂取量の2倍ほど摂ってもらいました。他方のグループには、通常の食事を続けてもらいました。

その結果、ジャガイモ由来のたんぱく質を摂取したグループでは、通常の食事をしたグループに比べて、筋肉でのたんぱく質合成が上昇することが判明しました。

研究チームによれば、この結果は予想外であり、推奨されているたんぱく質の摂取量が若い女性にとっては十分でない可能性もあるそうです。いずれにせよ、今回の結果は、植物由来のたんぱく質が筋肉の維持と発達にとって貴重な栄養源となりうることを示唆すると言えます。


ウェイトトレーニングの効果には変化なし


研究チームは、植物由来のたんぱく質がウェイトトレーニングの結果にも影響するのかを調べました。被験者は、レッグプレスとレッグエクステンションという種類のトレーニングマシンを使って、一方の足だけで運動を行いました。

その結果、筋肉の肥大化については、ジャガイモ由来のたんぱく質サプリメントを摂取しても効果が見られませんでした。

研究チームのPhillip教授によれば、筋肉の肥大化にはトレーニング自体が最も効果的であり、摂取したたんぱく質の種類は影響が小さいのではないかとのことです。

しかし、今回の発見は、植物由来のたんぱく質が高品質で人々の健康に貢献しうるという点で重要な結果と言えるでしょう。




参考:Potato protein may help maintain muscle