健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

2017年11月

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新たな研究によって、アスプロシン(asprosin)と呼ばれるホルモンが脳内で空腹を感じさせるメカニズムが解明された。この発見は、肥満や体重過多の治療に役立つかもしれない。


アスプロシンの発見と機能


アスプロシンは、脂肪から産生されるホルモンで、肝臓でグルコースの血中への放出を促すことにより、血糖値を制御している。

このホルモンは、2016年に新生児早老症様症候群(Neonatal progeroid syndrome, NPS)患者の研究の中で発見された。

NPSは、非常に稀な遺伝病で、症状の一つとして体脂肪が蓄積できないことから異常に痩せているという特徴がある。研究者らは、NPS患者の持つ遺伝子変異として、アスプロシンの機能が失われるものがあることを突き止めた。


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最近、糖尿病研究者の間で、カロリー制限によってⅡ型糖尿病が治るかもしれないというアイデアが注目を集めている。 これまで、そのメカニズムは明らかでなかったが、新たな研究がメカニズムの一端を明らかにした。


糖尿病とは


世界的にⅡ型糖尿病の患者は増えており、この35年間で4倍近くになっている。1980年には患者数は1億800万人だったが、2014年には4億2200万人に増加している。日本には700万人の糖尿病患者がおり、糖尿病予備軍を含めると2000万人に達するとも推定されている。

糖尿病の多くはⅡ型糖尿病に分類され、血糖値を下げるインスリンが効きにくくなることが原因である。過剰な体重がこの病気の主な原因の一つとされる。


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最近、Frontiers in Nutrition誌に掲載されたレビュー論文で、関節リウマチの症状を緩和する食品が発表された。そのリストには、フルーツ、穀物、野菜、全粒穀物、スパイス、ハーブ、油、その他の分類に分けられた33品目の食品が含まれていた。


関節リウマチとは


関節リウマチは、手足の関節で起こる自己免疫疾患で、平成4年の国民基礎生活調査によれば「手足の関節が痛む」と答えた人数は、日本全体で560万人に上り、人口の4.5 %を占めている。厚生省の発表によれば、慢性関節リウマチだけでも患者数は70万人であり、毎年15,000人が新たに発病している。

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オーフス大学の研究チームは、主に女性が発症する原因不明のてんかん様発作psychogenic non-epileptic sezures (PNES)の原因は、神経に作用するホルモンの減少である可能性があることをStress誌に発表した。

デンマークでは、約2000人もの患者(その多くは女性)がてんかんの痙攣に似た発作であるPNESに苦しめられている。この痙攣は、これまで単に精神的な理由で引き起こされると考えられてきており、身体的な原因は不明で、有効な予防法や治療法は存在しなかった。

オーフス大学の研究チームは、PNES患者ではNeuropeptide Y (NPY)と呼ばれるホルモンが減少していることを突き止めた。NPYは、ストレスへの耐性に関連するホルモンとして知られている。PNES患者は、性的、精神的、身体的な様々な虐待を受けていることや、低い生活の質にさらされていることが多いことも報告された。

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コーヒーを飲むことで慢性的な腎臓病患者の生存の助けになるかもしれないという新たな研究が発表された。


研究者らは、慢性腎臓病(chronic kidney disease)の患者のうち、カフェインを多く摂取する者は、そうでない患者に比べて死亡するリスクが四分の一減少するということを見出した。この研究成果は、米国ニューオーリンズで開催されたKidney Week 2017で発表された。

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