健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

2017年11月

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塩分の過剰摂取が高血圧を引き起こすことは良く知られているが、新たな研究によって、腸内細菌がこれを防ぐ可能性があることが報告された。


ドイツとアメリカの共同研究チームは、ある種の健康に良い腸内細菌(プロバイオティクス)が食塩を多く含む食事にどのように影響するかを研究し、プロバイオティクスに高血圧を防ぐ効果があることをNature誌で発表した。


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ナッツの健康効果については多くの研究が行われてきており、心臓血管系や記憶・認知機能に良い影響があることが知られている。新たな研究によって、ナッツの認知機能に対する効果について更なる科学的根拠が加わった。


ナッツの健康効果


最近、多くの研究がナッツの認知機能への良い影響を示唆してきている。例えば、ナッツが加齢による認知機能の低下を抑え、記憶力の低下を食い止めることが報告されている(論文1)。

ナッツは脳の機能にどのように影響するのだろうか?Loma Linda大学の研究者らは、このメカニズムについて研究を行った。


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慢性疲労症候群(Chronic fatigue syndrome)および湾岸戦争症候群(Gulf War illness)の患者の脳内で特異的な化学物質の変化が起こっていることが発見された。この二つの病気は最近まで、単に精神的な原因から起こると考えられてきた。


慢性疲労症候群


慢性疲労症候群と湾岸戦争症候群は、多くの症状を共有しており、筋肉の痛み、疲労、認知機能障害、睡眠障害、のどの痛み、頭痛、および運動後の不調などを特徴とする。

これらの疾患は、最近まで精神的な問題であると誤解されてきたが、この数年でその深刻さと適切な診断と治療の必要性が広く認識されるようになってきた。

しかしながら、現在までにこれらの疾患に対する治療法は確立されておらず、原因についても不明である。米国では、80万人から250万人の患者が慢性疲労症候群などを患っていると推定されており、早急な原因解明と治療法の確立が求められている。


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脳腫瘍の一種である神経膠芽腫(glioblastoma)は、治療が難しく、予後が悪いことで有名だ。新たな研究によって、神経膠芽腫の増殖を止める方法が見つかったかもしれない。Telomeric repeat binding factor 1 (TRF1)と呼ばれるタンパク質を阻害することで、マウスおよびヒトの神経膠芽腫の増殖と分裂を止められることが発表された。


神経膠芽腫


American Brain Tumor Associationによれば、神経膠芽腫は原発性脳腫瘍の15.4%を占める。早い増殖と治療の難しさから、神経膠芽腫は最も致死率の高い脳腫瘍のひとつだ。抗がん剤テモゾラミドと放射線による複合療法を受けた患者の生存期間の中央値は、14.6か月に留まっている。


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新たな研究によって、性行為が心臓停止を引き起こすことは稀であるということが報告された。


心臓突然死


心停止は、心臓が電気的信号の乱れから突然拍動を止めることによって起こる。突然の心停止は死に至る場合が多く、これを防ぐための緊急の処置が必要とされる。

American Heart Association (AHA)によれば、2016年には米国で35万人が病院外での心停止を経験し、生存率は12%と低い。日本では、一年間で約6万人が心臓突然死により亡くなっている(日本不整脈心電学会)。

心臓突然死の起こりやすさは年齢、性別、人種、病歴に影響される。National Heart, Lung, and Blood Instituteによれば、 高齢男性、黒人、冠動脈疾患および糖尿病などの条件にあてはまる人は、心拍停止のリスクが高い。心停止が起こった場合の死亡率の高さから、そのリスクが高いと自覚する人は性行為などの特定の活動を控えようとするかもしれない。

しかしながら、Helsinki大学とCedars-Sinai Medical Centerの共同研究により、性行為の最中に心停止を起こすことは稀であるという結果が明らかにされた。この研究は、先日のAHA's Scientific Sesions 2017で発表された。


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