健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

2017年10月

ヒ素は推理小説でおなじみの毒物だが、低用量かつ正しい方法で使えばがんの治療に役立つこともある。

Arsenic trioxide (三酸化二ヒ素、ATO)は血液のがんの一種である急性前骨髄性白血病(APL)の治療に用いられているが、新たな研究で悪性の脳腫瘍である多形グリア芽細胞種(GBM)の治療にも有効である可能性が浮上した。この成果は、Molecular Cancer Research誌に掲載された。

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心臓弁の疾患と高血圧の間の強い関連が、高所得の国で初めて証明された。PLOS Medicine誌に論文が掲載された研究では、イギリスの550万人の成人を10年間に渡って調査し、若くして高血圧になった場合には、将来、僧房弁逆流症を起こすリスクが高くなることを証明した。

僧房弁逆流症は、僧房弁の閉塞不全によって血液が逆流することで、心臓の機能が低下する病気で、息切れ、疲れ、胸の痛みなどを引き起こし、深刻な場合には心不全に至ることもある。

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アスピリンのがん予防作用に関する新たな研究が発表された。

台湾の研究グループは、B型肝炎に感染した患者のうち、アスピリンを日常的に服用している人は、肝臓がんへと進行する可能性が低いことをThe Liver Meeting 2017で発表した。

B型肝炎は、世界で約2億6000万人が影響を受けており、2015年には約90万人がこの病気で死亡したと推定されている。米国CDCによれば、慢性的なB型肝炎を患う患者のうち15から25 %が肝臓がんへを発症する。

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McMaster大学の研究チームは、急性骨髄性白血病(AML)の画期的な治療法として、糖尿病薬が有効である可能性を報告した。この論文は、Nature Cell Biology誌に掲載された。

急性骨髄性白血病(AML)は、白血球細胞が異常に増殖する血液のがんであり、米国では2017年に約2万人が新たにAMLを発症している。

研究チームはAML患者の骨髄細胞を精査した結果、患者の骨髄では脂肪細胞のニッチが破壊されていることを発見した。つまりAMLでは、骨髄中の脂肪細胞が抑制されていることを見い出した。その結果、赤血球の前駆細胞や幹細胞の機能不全を引き起こしていたのだ。

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製薬会社Amgenの研究者らは、肥満の動物を使った実験で痩せる効果のあるタンパク質を開発した。このタンパク質を使うことで肥満の治療が可能かもしれない。Science translational medicine誌に発表された。

研究チームは、肥満のマウスと肥満でないマウスの分泌タンパク質をマイクロアレイで比較することで、macrophage inhibitory cytokine 1/growth differentiation factor 15 (GDF15)と呼ばれるタンパク質が肥満の動物の肝臓や脂肪組織に増加していることを突き止めた。しかも、マウスだけでなく、肥満のラットや人間でも血中のGDF15量が増加していた。

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