健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

2017年09月

電子タバコ


電子タバコの使用のリスクに関する研究が、European Respiratory Society International Congressにおいて発表された。特に、電子タバコと合わせて通常のタバコも使用する方は、注意が必要だ。

ヨーロッパ九か国で販売されている122の電子タバコ液について調査したところ、すべての銘柄で健康を害するリスクのある物質が含まれていることが明らかとなった。

また別の研究では、スウェーデンで三万人にアンケート調査を行った結果、電子タバコと通常のタバコを併用する人は、慢性的な咳、息切れ、痰などの症状を引き起こしやすいことが明らかにされた。非喫煙者で呼吸器系の症状が出た人は26 %だったのに対し、電子タバコのみの人では34 %、通常のタバコのみの人では46 %、両方使用する人では56 %が呼吸器系の症状があると答えた。


 
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内視鏡


エディンバラ大の研究者らは、医療用の超高感度カメラを開発した。この高感度カメラは、体内の内視鏡を追跡することに役立つという。

これまで、内視鏡を追跡するには、高価なX線機器を用いる必要があった。より簡便な方法は、内視鏡自身の発する光を検出することだが、光は人体を透過しにくいため、検出感度の点で従来法では不可能であった。

そこで研究チームは、一光子検出器をシリコンチップ上に多数配置した超高感度カメラを開発した。これにより、最大20cmの厚さの人体組織を超えて、内視鏡の発する光を検出することが可能となった。この成果は、Biomedical Optics Express誌に掲載された。

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認知症

アルツハイマー病を含む認知症は、2015年には世界中で4700万人の患者がおり、これを予防することは重要な課題である。

世界中の認知症の専門家24人が共同で執筆し、最近The Lancet誌上で発表した総説論文によれば、認知症のうち三分の一は、以下の生活習慣を改善することで予防できる可能性がある。

認知症のリスクを減らすためには、
  • 中学校までの教育を受ける
  • 高血圧肥満糖尿病を避ける
  • 中年での聴覚障害を予防、および治療する
  • 喫煙しない
  • 運動する
  • うつ病社会的孤立を避ける
論文によれば、認知症のうち35%は、これらの要因によって引き起こされるため、これらを避けることで理論上、三分の一の認知症を防止できることになる。

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エクササイズ


これまでに、運動が発がんリスクを下げることは疫学的に知られていたが、その分子メカニズムは明らかでなかった。コペンハーゲン大学の研究チームは、エピネフリンによるHippoシグナルの活性化が、そのメカニズムであることをCancer Research誌に発表した。

研究チームは、女性被験者に中度から高度の負荷の運動をさせ、その前後で採取した血漿を分析した。乳がん細胞を運動前後での血漿で処理したところ、運動後の血漿には乳がん細胞の増殖を抑制する効果があることを発見した。

その後の研究で、運動により血漿中に増加したエピネフリンが、制がんシグナルであるHippoシグナル経路を活性化することで、がん細胞の増殖が抑えられることが明らかとなった。


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コーヒー


一杯のモーニングコーヒーが、2型糖尿病の予防に役立つかもしれない。

オーフス大学の研究チームは、コーヒーの成分であるカフェストールがインスリン分泌を促進し、血中グルコース濃度を下げ、インスリン感受性を改善することをマウス実験により示した。Journal of Natural Products誌に発表された。

 2型糖尿病では、インスリン分泌の不足等から、血中のグルコース濃度が高くなりすぎてしまう。研究チームは10週間マウスにカフェストールを投与した結果、血中のグルコース濃度を約30%低下することを見出した。また、インスリン分泌は、カフェストール投与によって約80%増加した。

カフェストールは、2型糖尿病のリスクを下げ、また糖尿病治療薬として有用な可能性が示された。


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