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ビタミンDが不足している線維筋痛症の患者は、ビタミンDのサプリメントと抗うつ薬の組み合わせで身体と精神の状態が改善するかもしれない。

この論文は、Medical Journal of the Islamic Republic of Iranに掲載された。

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ビタミンDは、骨や筋肉の機能を維持する上で必要な栄養素で、不足すると線維筋痛症でみられるような慢性的な痛みにつながることがある。

ただし、ビタミンDと線維筋痛症の関連については明らかでないことが多い。ビタミンDと筋肉や骨の痛みには正の相関があるという研究が報告されている一方で、ビタミンDと線維筋痛症には関連がないとする研究も存在する。

今回の研究を行ったIran University of Medical Sciencesのチームによれば、ビタミンDと線維筋痛症に関して行われた無作為化試験は一例だけ存在し、その中では25-ヒドロキシビタミンDが痛みと朝の疲労の症状を軽減する効果を持つことが示唆されているという。

線維筋痛症の患者には、睡眠を改善するために抗うつ薬のトラゾドンの低用量での服用がAmerican Pain Societyにより推奨されている。


繊維筋痛症に対するビタミンDの効果を検証


線維筋痛症では症状は身体と精神の両方に現れるので、研究チームはビタミンDサプリメントと低用量抗うつ薬を併用することで改善が得られると仮説を立てた。

この臨床試験では、74人の患者を対象にトラゾドン25mgと合わせて、ビタミンD(50,000IU/週)あるいはプラセボを毎晩8週間服用させた。患者は無作為に振り分けられ、試験は二重盲検法で行われた。

痛みの指標にはWPI(Widespread Pain Index)が用いられ、関節炎症状と機能の状態の評価はFIQ(Fibromyalgia Impact Questionnaire)によって行われた。睡眠の質は、PSQI(Pittsburgh Sleep Quality Index)で評価され、生活の質はSF-36(Short Form Health Survey)で計測された。

治療効果の測定は、試験開始前と開始後4週間と8週間後に行われた。

74人の患者のうち、10人がビタミンD不足、64人がビタミンD欠乏と判定されていた。


ビタミンDは線維筋痛症の症状を改善する


試験の結果、ビタミンDとプラセボのどちらのグループでも痛みの感覚を減らす効果が見られたが、ビタミンDと抗うつ薬を組み合わせたほうが効果が大きかった。

痛み、疲労、朝の疲れ、凝り、不安およびうつといった症状がビタミンDのグループではより改善されていた。

睡眠の質もどちらのグループでも改善されていたが、これは抗うつ薬の作用と考えられる。

ビタミンDのサプリメントとトラゾドンと組み合わせた場合には、身体と精神の両方で患者の生活の質がプラセボより改善されていた。

この研究によって、ビタミンDのサプリメントが安全かつ安価に生活の質を改善する治療オプションとなる可能性が示された。

抗うつ薬とビタミンDを組み合わせる治療法は、線維筋痛症の身体と精神の症状を制御するのに役立つかもしれない。

研究チームは将来、より長期間の試験によってビタミンDが生活の質に与える影響を精査する予定だとしている。






参考:Vitamin D, Antidepressants May Improve Quality of Life in Fibromyalgia Patients, Study Suggests