健康科学速報

ヘルスケア分野の科学技術の海外ニュースを伝えます。

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多くの研究が、アルツハイマー病を防止する上でのAPOE遺伝子の重要性を指摘し始めているが、実際に生きた動物でその効果を実証した例は少ない。新たな研究はAPOE遺伝子に対抗する分子を用い、生きたマウスでアルツハイマー病による脳の損傷が半減することを示した。


APOE遺伝子は、アポリポプロテインEというタンパク質をコードする遺伝子で、アルツハイマー病のリスク上昇に関わることが知られている。

実際に、この遺伝子のE4変異体は、最も一般的なアルツハイマー病のリスクファクターで、患者の半数でこの遺伝子が発現している。

また、これまでの研究によって、この変異体を2コピー持つ場合はアルツハイマー病の発症リスクが12倍に上昇することが知られている。

新たな研究の中で、Washington University School of MedicineのHoltzman博士らの研究チームは、APOE遺伝子の発現を抑えるアンチセンスオリゴヌクレオチドと呼ばれる化合物を用いた。

そして、この化合物によってAPOEタンパク質の発現を抑制すると、マウスの脳のダメージが半減すると言う結果をNeuron誌に報告した。

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多発性硬化症では、運動することで運動能力を維持できることが知られているが、実はそれ以上の効果があるかもしれない。新たな研究によって、筋力トレーニングが病気の進行を遅らせる可能性が報告された。


Aarhus大学の研究者らは、週二回の筋力トレーニングを半年間続けた結果、再発寛解型多発性硬化症(relapsing-remitting multiple sclerosis, RRMS)の患者の脳委縮が防止されることを発見した。一部の患者では、特定の脳の領域の容積が増加する場合も見られた。この発見は、Multiple Sclerosis Journal誌に発表された。

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睡眠時無呼吸は、現在のところ有効な治療法がない。しかし、これまでで最も大規模な臨床試験によって、大麻由来の向精神成分がこの症状の治療に有効な可能性が報告された。


大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(tetrahydrocannabinol)は、大麻による高揚感を引き起こす化合物で、一般にはドロナビノール(dronabinol)の名前でも知られている。ドロナビノールはすでに、化学療法の副作用である吐き気や嘔吐に対して臨床適用されている。

イリノイ大学らの共同研究チームによる臨床試験によれば、ドロナビノールを一錠飲むことで、睡眠時無呼吸の症状を一晩中抑えることができるかもしれない。

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多発性硬化症の状態を知るための新たなバイオマーカーが発見された。ある神経のタンパク質を簡単な血液検査で測定することで、症状の再発を予想したり、治療効果を確認できるかもしれない。


ノルウェイのBergen大学の研究チームは、neurofilament light chain (NFL)と呼ばれるタンパク質が多発性硬化症(Multiple Sclerosis, MS)のバイオマーカーとして働く可能性を突き止め、Neurology: Neuroimmunology & Neuroinflammation誌上で発表した。

彼らは、80人を超える再発寛解型MS患者について、血液検査の結果とMRIやその他の検査結果とを比較した。

MSの症状は患者によって大きく異なっており、病気の進行の様子や治療効果などを予測することは困難だ。MSのバイオマーカーを特定することで、これらの予測を行いやすくなると期待される。

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新たな研究により、朝食を食べるか食べないかが代謝に与える影響は、痩せた人と太った人で異なるという結果が報告された。


The Journal of Physiology誌に新たに掲載された論文では、朝食を食べることによる脂肪細胞への影響が痩せた人と太った人を対象に研究された。
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